事例1の解説

6枚のカードを見比べてそれぞれペアとして成立することに気がつかれましたか。
考え方の事例をご提供します。

①「クジャクの羽根」と「扇」のペアカード

クジャクの羽根も扇も広げたり、たたんだりすることができます。
両者に共通していることを抽象化すれば
「長尺片の一端を支点にして、平面展開する(広げたり、たたんだりする)」と表現できます。

②「カブトムシの角」と調理用「フライ返し」のペアカード
両者に共通な内容の抽象化表現では
「てこの原理を利用して、ものを簡単にひっくり返す」といえます。

③「スズムシ」と「バイオリン」のペアカード

スズムシは羽根と羽根をこすり合わせて、バイオリンは弦と弓毛をこすり合わせて音を出し、
またスズムシはカラダを、バイオリンはボディーを共鳴させて音を大きくしています。
両者に共通した抽象化表現では「2点の摩擦によって発生した音を、筐体を用いて共鳴させる」といえます。

 

このように外観が全く異なるものの中にも、ある観点(視点)から見ると、両者に共通する機能や働きに気がつくということが発想の出発点です。


等価変換理論ではこのことを「等価性の発見」と呼んで観点を変えて考えることを重要視しています。

(2009.8.1)

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