事例3の解説

事例1,2と同様、6枚のカードを見比べてそれぞれペアとして成立することに気がつかれましたか。
考え方の事例をご提供します。

①「草笛」と「オーボエ」のペアカード
  草笛は草の葉や木の葉を唇に当て、唇から吹き出す息で振動させて音を出しています。
また、オーボエは口にくわえたリードのすき間に息を吹き込んでリードを振動させ音を出しています。
両者に共通した抽象化表現では「息を吹き込んで薄片を振動させて音を出す」ということができます。

②「フラミンゴ」と「パワーショベル」のペアカード
フラミンゴは地面と水平になるくちばしで餌を掬いとっています。
また、パワーショベルはバケット部を地面に水平に移動させてものをすくい取っています。。
両者に共通した抽象化表現では「首部を動かして最適角度でものをすくい取る」ということができます。

③「蚊」と「注射器」のペアカード
 蚊は人間に動物の皮膚に細い管を刺し血を吸っている。また、注射器は皮膚に細い注射針を刺し薬液を体内に入れたり、採血したりするのに使われる。
両者に共通した抽象化表現では「皮膚に細い管を刺して、管を通して液体を移動させる」ということができます。

 

このように外観が全く異なるものの中にも、ある観点(視点)から見ると、両者に共通する機能や働きがあるものがたくさんあります。事例1の解説でこのような共通したものを見つけることを等価変換理論では「等価性の発見」と呼んでいると書きました。
皆様も身の回りを見渡して、ある観点から見ると共通した抽象化表現のできる事例がないか探して見て下さい。
皆様の等価関係を見つけた事例を解説つきでメールお送りください。
このコーナーでご披露させていただきます。

(2009,10.1)

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